《法規》〈電気設備技術基準〉[H23:問9]ライティングダクト工事での低圧屋内配線の施設に関する論説問題

【問題】

【難易度】★★★★☆(やや難しい)

「電気設備技術基準の解釈」に基づく,ライティングダクト工事による低圧屋内配線の施設に関する記述として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) ダクトの支持点間の距離を\( \ 2 \ \mathrm {[m]} \ \)以下で施設した。

(2) 造営材を貫通してダクト相互を接続したため,貫通部の造営材には接触させず,ダクト相互及び電線相互は堅ろうに,かつ,電気的に完全に接続した。

(3) ダクトの開口部を上に向けたため,人が容易に触れるおそれのないようにし,ダクトの内部に塵埃(じんあい)が進入し難いように施設した。

(4) \( \ 5 \ \mathrm {[m]} \ \)のダクトを人が容易に触れるおそれがある場所に施設したため,ダクトには\( \ \mathrm {D} \ \)種接地工事を施し,電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置は施設しなかった。

(5) ダクトを固定せず使用するため,ダクトは電気用品安全法に適合した附属品でキャブタイヤケーブルに接続して,終端部は堅ろうに閉そくした。

【ワンポイント解説】

電気設備の技術基準の解釈第165条からの出題です。
問8同様非常にマイナーな条文からの出題で,正しいものを見つけるのは間違いを4つ見つけなければならないので,難問の部類に入ると思います。

【解答】

解答:(1)
(1)正しい
電気設備の技術基準の解釈第165条第3項第4号に規定されている通り,ダクトの支持点間の距離を\( \ 2 \ \mathrm {[m]} \ \)以下で施設することは適切となります。

(2)誤り
電気設備の技術基準の解釈第165条第3項第7号に規定されている通り,「ダクトは,造営材を貫通しないこと」となっており,例外規定もないため,誤りとなります。

(3)誤り
電気設備の技術基準の解釈第165条第3項第6号に規定されている通り,ダクトの開口部は,原則下に向けて施設し,条件を満たせば横に向けて施設可能となっていることから,上に向けて施設することは誤りとなります。

(4)誤り
電気設備の技術基準の解釈第165条第3項第8号では「対地電圧が\( \ 150 \ \mathrm {V} \ \)以下で,かつ,ダクトの長さが\( \ 4 \ \mathrm {[m]} \ \)以下の場合には\( \ \mathrm {D} \ \)種接地工事を省略」されているので,\( \ \mathrm {D} \ \)種接地工事を施すことは適切です。しかし,第9号では「ダクトの導体に電気を供給する電路には,当該電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること」と規定されているため,自動的に電路を遮断する装置を施設する必要があります。

(5)誤り
電気設備の技術基準の解釈第165条第3項第3号に規定されている通り,「ダクトは,造営材に堅ろうに取り付けること」となっており例外規定はないため,誤りとなります。

<電気設備の技術基準の解釈第165条(抜粋)>
3 ライティングダクト工事による低圧屋内配線は、次の各号によること。
一 ダクト及び附属品は、電気用品安全法の適用を受けるものであること。
二 ダクト相互及び電線相互は、堅ろうに、かつ、電気的に完全に接続すること。
三 (5)ダクトは、造営材に堅ろうに取り付けること。
四 (1)ダクトの支持点間の距離は、\( \ \color{blue}{\underline {2 \ \mathrm {m}}} \)以下とすること。
五 ダクトの終端部は、閉そくすること。
六 (3)ダクトの開口部は、下に向けて施設すること。ただし、次のいずれかに該当する場合は、横に向けて施設することができる。
 イ 簡易接触防護措置を施し、かつ、ダクトの内部にじんあいが侵入し難いように施設する場合
 ロ 日本工業規格 \( \ \mathrm {JIS \ C \ 8366(2012)} \ \)「ライティングダクト」の「5 性能」、「6 構造」及び「8 材料」の固定Ⅱ形に適合するライティングダクトを使用する場合
七 (2)ダクトは、造営材を貫通しないこと。
八 (4)ダクトには、\( \ \color{red}{\underline {\mathrm {D}}} \)種接地工事を施すこと。ただし、次のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
 イ 合成樹脂その他の絶縁物で金属製部分を被覆したダクトを使用する場合
 ロ 対地電圧が\( \ 150 \ \mathrm {V} \ \)以下で、かつ、(4)ダクトの長さ(\( \ \mathrm {2} \ \)本以上のダクトを接続して使用する場合は、その全長をいう。)が\( \ \color{red}{\underline {4 \ \mathrm {m}}} \)以下の場合
九 (4)ダクトの導体に電気を供給する電路には、当該電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。ただし、ダクトに簡易接触防護措置(金属製のものであって、ダクトの金属製部分と電気的に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く。)を施す場合は、この限りでない。