《機械》〈回転機〉[H29:問4]三相同期発電機の並列運転に関する論説問題

【問題】

【難易度】★★★☆☆(普通)

次の文章は,三相同期発電機の並行運転に関する記述である。
既に同期発電機Aが母線に接続されて運転しているとき,同じ母線に同期発電機Bを並列に接続するために必要な条件又は操作として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) 母線電圧と同期発電機Bの端子電圧の相回転方向が一致していること。同期発電機Bの設置後又は改修後の最初の運転時に相回転方向の一致を確認すれば,その後は母線への並列のたびに相回転方向を確認する必要がない。

(2) 母線電圧と同期発電機Bの端子電圧の位相を合わせるために,同期発電機Bの駆動装置の回転速度を調整する。

(3) 母線電圧と同期発電機Bの端子電圧の大きさを等しくするために,同期発電機Bの励磁電流の大きさを調整する。

(4) 母線電圧と同期発電機Bの端子電圧の波形をほぼ等しくするために,同期発電機Bの励磁電流の大きさを変えずに励磁電圧の大きさを変える。

(5) 母線電圧と同期発電機Bの端子電圧の位相の一致を検出するために,同期検定器を使用するのが一般的であり,位相が一致したところで母線に並列する遮断器を閉路する。

【ワンポイント解説】

同期発電機の並列条件を理解しておく必要がありますが,本問の場合やや深堀りして,その調整方法について説明しています。実際の発電所でも同期検定器を用い,電圧の大きさ,周波数(回転数)を調整し,位相が合ったところで並列しますが,最近は自動で投入される発電所が増えています。

1.同期発電機の並列条件
同期発電機の並列条件と調整方法は以下の5つです。
①電圧の大きさが等しいこと → 励磁電流を調整する。
②周波数が等しいこと    → 原動機の回転数を調整する。
③位相が等しいこと     → 同期検定器を使用し,位相が合ったところで並列する。
④電圧の波形が等しいこと  → 回転子の回転速度を一定にする。
⑤相回転が等しいこと    → 発電機点検後に相回転方向を確認しておく。

【解答】

解答:(4)
励磁電圧の大きさを調整すると励磁電流の大きさが変化するため誤りとなります。また,発電機の電圧の大きさも変わってしまいます。

(1) 母線電圧と同期発電機Bの端子電圧の相回転方向が一致していること。同期発電機Bの設置後又は改修後の最初の運転時に相回転方向の一致を確認すれば,その後は母線への並列のたびに相回転方向を確認する必要がない。

(2) 母線電圧と同期発電機Bの端子電圧の位相を合わせるために,同期発電機Bの駆動装置の回転速度を調整する。

(3) 母線電圧と同期発電機Bの端子電圧の大きさを等しくするために,同期発電機Bの励磁電流の大きさを調整する。

(4) 母線電圧と同期発電機Bの端子電圧の波形をほぼ等しくするために,同期発電機Bの励磁電流の大きさを変えずに励磁電圧の大きさを変える。

(5) 母線電圧と同期発電機Bの端子電圧の位相の一致を検出するために,同期検定器を使用するのが一般的であり,位相が一致したところで母線に並列する遮断器を閉路する。