《理論》〈電磁気〉[H21:問3]コイルの磁束鎖交数とコイルに蓄えられる磁気エネルギーに関する計算問題

【問題】

【難易度】★★☆☆☆(やや易しい)

次の文章は,コイルの磁束鎖交数とコイルに蓄えられる磁気エネルギーについて述べたものである。

インダクタンス 1 [mH] のコイルに直流電流 10 [A] が流れているとき,このコイルの磁束鎖交数 ψ1 [Wb]   (ア)  [Wb] である。また,コイルに蓄えられている磁気エネルギー W1 [J]   (イ)  [J] である。

次に,このコイルに流れる直流電流を 30 [A] とすると,磁束鎖交数 ψ2 [Wb] と蓄えられる磁気エネルギー W2 [J] はそれぞれ  (ウ)  となる。

上記の記述中の空白箇所(ア),(イ)及び(ウ)に当てはまる語句又は数値として,正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。
(1) 5×103  5×102  ψ2  ψ1  3  W2  W1  9 (2) 1×102  5×102  ψ2  ψ1  3  W2  W1  9 (3) 1×102  1×102  ψ2  ψ1  9  W2  W1  3 (4) 1×102  5×101  ψ2  ψ1  3  W2  W1  9 (5) 5×102  5×101  ψ2  ψ1  9  W2  W1  27 

【ワンポイント解説】

コイルの磁束鎖交数とコイルに蓄えられる磁気エネルギーを求める問題です。
どちらの公式も重要な公式となりますのでセットで覚えておきましょう。また,磁束鎖交数 ψ= 巻数 N× コイルを貫く磁束 ϕ であることも覚えておきましょう。

1.自己インダクタンスの定義 L 
コイルの巻き数を N として,電流 I [A] を流した時のコイルを貫く磁束が ϕ [Wb] であった時,自己インダクタンス L [H] と鎖交磁束 ϕ [Wb] の関係は,
LI=Nϕ

となります。

2.コイルに蓄えられるエネルギー W 
インダクタンス L [H] のコイルに電流 I [A] を流し,十分時間が経過したときに蓄えられるエネルギー W [J] は,
W=12LI2

となります。

【解答】

解答:(2)
(ア)
インダクタンス 1 [mH] のコイルに直流電流 10 [A] が流れているときの磁束鎖交数 ψ1 [Wb] は,ワンポイント解説「1.自己インダクタンスの定義 L 」の通り,
ψ1=1×103×10=1×102 [Wb]

と求められる。

(イ)
インダクタンス 1 [mH] のコイルに直流電流 10 [A] が流れているときのコイルに蓄えられている磁気エネルギー W1 [J] は,ワンポイント解説「2.コイルに蓄えられるエネルギー W 」の通り,
W1=12×1×103×102=5×102 [J]

と求められる。

(ウ)
コイルに流れる直流電流を 30 [A] としたときの磁束鎖交数 ψ2 [Wb] 及びコイルに蓄えられている磁気エネルギー W2 [J] は,
ψ2=1×103×30=3×102 [Wb]W2=12×1×103×302=4.5×101 [J]

となるので, ψ2  ψ1  3 倍, W2  W1  9 倍となる。