《理論》〈電磁気〉[H26:問4]アンペアの周回積分の法則に関する計算問題

【問題】

【難易度】★★★☆☆(普通)

図のように,十分に長い直線状導体\(\mathrm {A}\),\(\mathrm {B}\)があり,\(\mathrm {A}\)と\(\mathrm {B}\)はそれぞれ直角座標系の\(x\)軸と\(y\)軸に沿って置かれている。\(\mathrm {A}\)には\(+x\)方向の電流\(I_{\mathrm {x}} \ \mathrm {[A]}\)が,\(\mathrm {B}\)には\(+y\)方向の電流\(I_{\mathrm {y}} \ \mathrm {[A]}\)が,それぞれ流れている。\(I_{\mathrm {x}} > 0,I_{\mathrm {y}} > 0\)とする。

このとき,\(xy\)平面上で\(I_{\mathrm {x}}\)と\(I_{\mathrm {y}}\)のつくる磁界が零となる点( \(x \ \mathrm {[m]}\),\(y \ \mathrm {[m]}\) )の満たす条件として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

ただし,\(x≠0\),\(y≠0\)とする

(1) \(\displaystyle y=\frac {I_{\mathrm {x}}}{I_{\mathrm {y}}}x\)  (2) \(\displaystyle y=\frac {I_{\mathrm {y}}}{I_{\mathrm {x}}}x\)  (3) \(\displaystyle y=-\frac {I_{\mathrm {x}}}{I_{\mathrm {y}}}x\)  
(4) \(\displaystyle y=-\frac {I_{\mathrm {y}}}{I_{\mathrm {x}}}x\)  (5) \(y=±x\)  

【ワンポイント解説】

それぞれの電流が作る磁界を分けて考えることが肝となります。あとは,右ねじの法則とアンペールの周回積分の法則を使用して,計算間違いしないように解いて下さい。

1.アンペールの周回積分の法則
図1のように無限長直線電流\(I\)が流れているとき,電線から距離\(r\)の位置での磁界の強さ\(H\)は,
\[
H=\frac {I}{2\pi r}
\] となります。

【解答】

解答:(1)
図2のように任意の点\(\mathrm {P}(x,y)\)の磁界の大きさを求める。

ワンポイント解説「1.アンペールの周回積分の法則」より,\(I_{\mathrm {x}}\)が作る磁界の大きさ\(H_{\mathrm {x}}\)は,
\[
H_{\mathrm {x}}=\frac {I_{\mathrm {x}}}{2\pi y} (奥から手前)
\] であり,\(I_{\mathrm {y}}\)が作る磁界の大きさ\(H_{\mathrm {y}}\)は,
\[
H_{\mathrm {y}}=\frac {I_{\mathrm {y}}}{2\pi x} (手前から奥)
\] である。よって,磁界の大きさが零となるためには,\(H_{\mathrm {x}}=H_{\mathrm {y}}\)である必要があるため,
\[
\begin{eqnarray}
\frac {I_{\mathrm {x}}}{2\pi y}&=&\frac {I_{\mathrm {y}}}{2\pi x} \\[ 5pt ] y&=&\frac {I_{\mathrm {x}}}{I_{\mathrm {y}}}x \\[ 5pt ] \end{eqnarray}
\] と求められる。