《理論》〈電気回路〉[R2:問7]ブリッジ回路に流れる電流に関する計算問題

【問題】

【難易度】★★★★☆(やや難しい)

図のように,直流電源にスイッチ S ,抵抗 5 個を接続したブリッジ回路がある。この回路において,スイッチ S を開いたとき, S の両端間の電圧は 1 V であった。スイッチ S を閉じたときに 8 Ω の抵抗に流れる電流 I の値 [A] として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 (1)  0.10   (2)  0.75   (3)  1.0   (4)  1.4   (5)  2.0 

【ワンポイント解説】

ブリッジ回路が変形してあると,急に理解できなくなる受験生が多くいらっしゃいます。まずは見慣れている回路に書き換え,丁寧に解くようにしましょう。また,ブリッジ回路はパターン化されている問題が多いので,問題に慣れてくると確実に得点できる分野に変わります。

1.合成抵抗
抵抗 R1  R2 が与えられている時,それぞれの合成抵抗 R は以下の式で与えられます。

①直列
直列合成抵抗 R は,
R=R1+R2

となります。

②並列
並列合成抵抗 R は,
1R=1R1+1R2

となり,整理すると,
R=R1R2R1+R2
となります。

2.テブナンの定理
下図のような回路において,端子 ab の開放電圧を V0 [V] ,端子 ab から電源側をみた合成抵抗を R0 [Ω] とする(ただし,電圧源は短絡,電流源は開放する)と,図の抵抗 R [Ω] を流れる電流の大きさ I [A] は,
I=V0R+R0

で求められます。

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  鳳・テブナンの定理の証明

【解答】

解答:(1)
問題図を書き換えると図2のようになる。

図2より,端子 a の開放電圧 Va [V] 及び端子 b の開放電圧 Vb [V] は,分圧の法則から,
Va=41+4×5=4 [V]Vb=32+3×5=3 [V]

となるので,端子 ab の開放電圧を V0 [V] は,
V0=VaVb=43=1 [V]
で問題文と一致する。
電圧源を短絡し,端子 ab から電源側を見た回路は図3のように書き換えられるので,端子 ab から電源側を見た合成抵抗 R0 [Ω] は,
R0=1×41+4+2×32+3=0.8+1.2=2 [Ω]
となる。したがって,ワンポイント解説「2.テブナンの定理」より, 8 Ω の抵抗に流れる電流 I [A] は,
I=V0R+R0=18+2=0.10 [A]
と求められる。