【問題】
【難易度】★★☆☆☆(やや易しい)
次の文章は,「電気事業法」及び「電気事業法施行令」に基づく,電気の使用制限等に関する記述である。文中の\( \ \fbox{$\hskip3em\Rule{0pt}{0.8em}{0em}$} \ \)に当てはまる語句又は数値を解答群の中から選びなさい。
経済産業大臣は,電気の\( \ \fbox { (1) } \ \)の調整を行わなければ電気の供給の不足が国民経済及び国民生活に悪影響を及ぼし,公共の利益を阻害するおそれがあると認められるときは,その事態を克服するため必要な限度において,次の a から d までの方法により,\( \ \fbox { (2) } \ \)の限度,使用最大電力の限度,用途若しくは使用を停止すべき\( \ \fbox { (3) } \ \)を定めて,一般電気事業者,特定電気事業者若しくは特定規模電気事業者(現:小売電気事業者、一般送配電事業者若しくは登録特定送配電事業者)の供給する電気の使用を制限し,又は受電電力の容量の限度を定めて,一般電気事業者,特定電気事業者若しくは特定規模電気事業者(現:小売電気事業者、一般送配電事業者若しくは登録特定送配電事業者)からの受電を制限することができる。
a.\( \ \fbox { (2) } \ \)の限度又は使用最大電力の限度を定めてする電気の使用制限は,\( \ 500 \ \mathrm {[kW]} \ \)以上の受電電力の容量をもって電気を使用する者について行うものでなければならない。
b.用途を定めてする電気の使用制限は,装飾用,広告用その他これらに類する用途について行うものでなければならない。
c.使用を停止すべき\( \ \fbox { (3) } \ \)を定めてする電気の使用制限は,\( \ \fbox { (4) } \ \)につき\( \ 2 \ \)日を限度として行うものでなければならない。
d.受電電力の容量の限度を定めてする受電の制限は,\( \ \fbox { (5) } \ \mathrm {[kW]} \ \)以上の受電電力の容量をもって電気の供給を受けようとする者について行うものでなければならない。
〔問2の解答群〕
\[
\begin{eqnarray}
&(イ)& 供 給 &(ロ)& 時間帯 &(ハ)& 平均電力 \\[ 5pt ]
&(ニ)& 使用平均電力 &(ホ)& 日 時 &(ヘ)& 使用電力量 \\[ 5pt ]
&(ト)& 3 \ 000 &(チ)& 需 給 &(リ)& 品 質 \\[ 5pt ]
&(ヌ)& 半 月 &(ル)& 1 週 &(ヲ)& 時間数 \\[ 5pt ]
&(ワ)& 1 \ 000 &(カ)& 一 月 &(ヨ)& 2 \ 000 \\[ 5pt ]
\end{eqnarray}
\]
【ワンポイント解説】
電気事業法第34条の2及び電気事業法施工令第23条からの出題です。
電気の使用制限はオイルショック以降東日本大震災まで発令されていなかったと思いますので,東日本大震災前に出題された本問題は受験生にとっては意外な出題であったかもしれません。今の受験生は(1)~(3)は必ず押さえておきたいところです。
【解答】
(1)解答:チ
電気事業法第34条の2第1項に規定されている通り,需給となります。
(2)解答:ヘ
電気事業法第34条の2第1項及び電気事業法施工令第23条第1項に規定されている通り,使用電力量となります。
(3)解答:ホ
電気事業法第34条の2第1項及び電気事業法施工令第23条第3項に規定されている通り,日時となります。
(4)解答:ル
電気事業法施工令第23条第3項に規定されている通り,\( \ 1 \ \)週となります。
(5)解答:ト
電気事業法施工令第23条第4項に規定されている通り,\( \ 3 \ 000 \ \)\( \ \mathrm {kW} \ \)となります。
<電気事業法第34条の2>
経済産業大臣は、電気の(1)需給の調整を行わなければ電気の供給の不足が国民経済及び国民生活に悪影響を及ぼし、公共の利益を阻害するおそれがあると認められるときは、その事態を克服するため必要な限度において、政令で定めるところにより、(2)使用電力量の限度、使用最大電力の限度、用途若しくは使用を停止すべき(3)日時を定めて、小売電気事業者、一般送配電事業者若しくは登録特定送配電事業者(以下この条において「小売電気事業者等」という。)から電気の供給を受ける者に対し、小売電気事業者等の供給する電気の使用を制限すべきこと又は受電電力の容量の限度を定めて、小売電気事業者等から電気の供給を受ける者に対し、小売電気事業者等からの受電を制限すべきことを命じ、又は勧告することができる。
2 経済産業大臣は、前項の規定の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、小売電気事業者等から電気の供給を受ける者に対し、小売電気事業者等が供給する電気の使用の状況その他必要な事項について報告を求めることができる。
<電気事業法施工令第23条>
法第34条の2第1項の規定により(2)使用電力量の限度又は使用最大電力の限度を定めてする小売電気事業者等(同項に規定する小売電気事業者等をいう。以下この条及び次条において同じ。)の供給する電気の使用を制限すべきことの命令又は勧告は、\( \ 500 \ \mathrm {kW} \ \)以上の受電電力の容量をもって小売電気事業者等の供給する電気を使用する者について行うものでなければならない。
2 法第34条の2第1項の規定により用途を定めてする小売電気事業者等の供給する電気の使用を制限すべきことの命令又は勧告は、装飾用、広告用その他これらに類する用途について行うものでなければならない。
3 法第34条の2第1項の規定により使用を停止すべき(3)日時を定めてする小売電気事業者等の供給する電気の使用を制限すべきことの命令又は勧告は、(4)1週につき2日を限度として行うものでなければならない。
4 法第34条の2第1項の規定により受電電力の容量の限度を定めてする小売電気事業者等からの受電を制限すべきことの命令又は勧告は、(5)\( \ \color {red}{\underline {3 \ 000}} \ \)\( \ \mathrm {kW} \ \)以上の受電電力の容量をもって小売電気事業者等から電気の供給を受けようとする者について行うものでなければならない。