《理論》〈電子理論〉[H19:問12]演算増幅器の特徴に関する論説問題

【問題】

【難易度】★★☆☆☆(やや易しい)

演算増幅器に関する記述として,誤っているのは次のうちどれか。

 (1) 利得が非常に大きい。

 (2) 入力インピーダンスが非常に大きい。

 (3) 出力インピーダンスが非常に小さい。

 (4) 正相入力端子と逆相入力端子がある。

 (5) 直流入力では使用できない。

【ワンポイント解説】

演算増幅器の特徴に関する問題です。
演算増幅器は任意の周波数の電圧を増幅できる機器で,\( \ 0 \ \)と\( \ 1 \ \)のみを出力する論理回路等のデジタル\( \ \mathrm {IC} \ \)に対して任意の出力をするためアナログ\( \ \mathrm {IC} \ \)と呼ばれます。
いずれも重要な特徴ばかりですので,確実に得点できるようにしましょう。

1.理想的な演算増幅器の特徴
 1.電圧増幅率が無限大である。したがって,無限大でない有限数が出力される時,入力端子間の電圧は\( \ 0 \ \mathrm {V} \ \)(バーチャルショート)となる。
 2.入力インピーダンスが無限大である。したがって入力端子に電流は流れない。
 3.出力インピーダンスがゼロである。
 4.直流を含め,任意の周波数の入力を増幅できるアナログ\( \ \mathrm {IC} \ \)である。

【解答】

解答:(5)
(1):正しい
ワンポイント解説「1.理想的な演算増幅器の特徴」の通り,演算増幅器は利得(増幅率)が非常に大きい機器です。

(2):正しい
ワンポイント解説「1.理想的な演算増幅器の特徴」の通り,演算増幅器は入力インピーダンスが非常に大きい機器です。

(3):正しい
ワンポイント解説「1.理想的な演算増幅器の特徴」の通り,演算増幅器は出力インピーダンスが非常に小さい機器です。

(4):正しい
ワンポイント解説「1.理想的な演算増幅器の特徴」図1の通り,正相入力端子と逆相入力端子があります。

(5):誤り
ワンポイント解説「1.理想的な演算増幅器の特徴」の通り,演算増幅器は直流でも増幅することができます。