《電力》〈送電〉[H29:問7]電圧安定性と負荷の電圧特性に関する空欄穴埋問題

【問題】

【難易度】★★★★☆(やや難しい)

次の文章は,電圧安定性と負荷の電圧特性に関する記述である。文中の\( \ \fbox{$\hskip3em\Rule{0pt}{0.8em}{0em}$} \ \)に当てはまる最も適切なものを解答群の中から選べ。

電圧安定性は負荷の様相に大きく依存する。電圧に対する負荷特性は,定電力特性,定電流特性,定インピーダンス特性の三つに分類され,白熱灯や電熱器の負荷は\( \ \fbox {  (1)  } \ \)特性を示す。電圧安定性は,負荷全体に対する定電力負荷の割合が\( \ \fbox {  (2)  } \ \)場合に厳しくなる。
電圧安定性を表す特性として負荷の有効電力\( \ P \ \)と負荷端の電圧\( \ V \ \)の関係を表した\( \ P-V \ \)曲線が一般に用いられ,その形からノーズカーブともいわれる。下図は,負荷が定電力特性である場合の電圧安定性を示したものであり,安定な運用点は\( \ \fbox {  (3)  } \ \)である。
電力需要が増加していくと電圧安定性が低下するおそれがあるが,負荷端に\( \ \fbox {  (4)  } \ \)を投入することで,\( \ P-V \ \)曲線の限界点が\( \ \fbox {  (5)  } \ \)方向に移動し,電圧の安定性を維持できる。

〔問7の解答群〕
\[
\begin{eqnarray}
&(イ)& 定インピーダンス       &(ロ)& \mathrm {C}点   &(ハ)& 右上 \\[ 5pt ] &(ニ)& コンデンサ   &(ホ)& 大きい   &(ヘ)& 右 \\[ 5pt ] &(ト)& \mathrm {A}点   &(チ)& \mathrm {B}点   &(リ)& 定電力 \\[ 5pt ] &(ヌ)& 小さい   &(ル)& リアクトル      &(ヲ)& 左下 \\[ 5pt ] &(ワ)& ゼロの   &(カ)& 定電流   &(ヨ)& 左
\end{eqnarray}
\]

【ワンポイント解説】

電験一種の二次試験で,電圧電力特性(問題図)の導出をする計算問題が出題されることがありますが,二種で電圧電力特性を出題されることは稀であると思います。本問ではノーズカーブの導出ではなく,安定解と不安定解及びその特性をグラフ上で理解しておくことが重要であると思います。

1.電圧安定性
図1に示す通り,ノーズカーブ上の高め解が安定,低め解が不安定となります。定電力負荷の割合が大きくなるとノーズカーブの右側に線分\( \ \mathrm {AC} \ \)が移動し,安定性が厳しくなります。図1の\( \ \mathrm {B} \ \)点が安定限界点になります。

図2の通り,定電力特性,定電流特性,定インピーダンス特性は図の各線分の通りとなります。

図3に示す通り,負荷側にコンデンサを投入することで,ノーズカーブは右上に移動します。

【解答】

(1)解答:イ
白熱灯や電熱器はインピーダンスが一定なので,定インピーダンス特性を示します。

(2)解答:ホ
電圧安定性は,定電力負荷が大きくなると運転点がノーズカーブの右側に移動するため,電圧安定性は低下します。

(3)解答:ト
図1に示す通り,安定点は図の\(\mathrm {A}\)点になります。

(4)解答:ニ
(5)解答:ハ
図3に示す通り負荷側にコンデンサを投入すると,ノーズカーブが右上に移動し,電圧の安定性が向上します。



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