《法規》〈電気設備技術基準〉[R4下:問2]電気設備技術基準に規定されているものの選定に関する選択問題

【問題】

【難易度】★★☆☆☆(やや易しい)

電気設備の安全を確保するためには,「電気設備技術基準」への適合を確認する必要がある。「電気設備技術基準」に規定されているものとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) 船舶の客室屋内配線

(2) 乾電池使用の\( \ \mathrm {EMS} \ \)(電気的筋肉刺激器)

(3) 航空機に搭載される発電機

(4) 電気浴器

(5) 自動車の\( \ 24 \ \mathrm {V} \ \)オルタネータ(交流発電機)

【ワンポイント解説】

電気設備に関する技術基準を定める省令第77条からの出題です。
電気設備技術基準において特殊機器の施設として規定されているのは,電気さく,電撃殺虫器又はエックス線発生装置,パイプライン等,電気浴器,電気防食施設です。
電気浴器に関しては過去令和2年問8等にも出題されたことがあるため,そのことが頭に残っていれば正答できたかと思います。
本問のようなやや特殊な問題においても基本は過去問となりますので,過去問対策は十分に行うようにしましょう。

【解答】

解答:(4)
(1)誤り
船舶の客室屋内配線は,電気設備技術基準に規定されていません。

(2)誤り
乾電池使用の\( \ \mathrm {EMS} \ \)(電気的筋肉刺激器)は,電気設備技術基準に規定されていません。

(3)誤り
航空機に搭載される発電機は,電気設備技術基準に規定されていません。

(4)正しい
電気設備に関する技術基準を定める省令第77条の通り,電気浴器は電気設備技術基準に規定されています。

(5)誤り
自動車の\( \ 24 \ \mathrm {V} \ \)オルタネータ(交流発電機)は,電気設備技術基準に規定されていません。

<電気設備に関する技術基準を定める省令第74条>
電気さく(屋外において裸電線を固定して施設したさくであって、その裸電線に充電して使用するものをいう。)は、施設してはならない。ただし、田畑、牧場、その他これに類する場所において野獣の侵入又は家畜の脱出を防止するために施設する場合であって、絶縁性がないことを考慮し、感電又は火災のおそれがないように施設するときは、この限りでない。

<電気設備に関する技術基準を定める省令第75条>
電撃殺虫器又はエックス線発生装置は、第68条から第70条までに規定する場所には、施設してはならない。

<電気設備に関する技術基準を定める省令第76条>
パイプライン等(導管等により液体の輸送を行う施設の総体をいう。)に施設する電熱装置は、第68条から第70条までに規定する場所には、施設してはならない。ただし、感電、爆発又は火災のおそれがないよう、適切な措置を講じた場合は、この限りでない。

<電気設備に関する技術基準を定める省令第77条>
電気浴器(浴槽の両端に板状の電極を設け、その電極相互間に微弱な交流電圧を加えて入浴者に電気的刺激を与える装置をいう。)又は銀イオン殺菌装置(浴槽内に電極を収納したイオン発生器を設け、その電極相互間に微弱な直流電圧を加えて銀イオンを発生させ、これにより殺菌する装置をいう。)は、第59条の規定にかかわらず、感電による人体への危害又は火災のおそれがない場合に限り、施設することができる。

<電気設備に関する技術基準を定める省令第78条>
電気防食施設は、他の工作物に電食作用による障害を及ぼすおそれがないように施設しなければならない。