《理論》〈電磁気〉[H26:問17]真空中の電荷に働く力に関する計算問題

【問題】

【難易度】★★★☆☆(普通)

図のように,真空中において二つの小さな物体ABが距離r [m]を隔てて鉛直線上に置かれている。Aは固定されており,Aの真下にBがある。物体ABはそれぞれ,質量mA [kg]mB [kg]をもち,電荷+qA [C]qB [C]を帯びている。qA0qB0とし,真空の誘電率をε0 [F/m]とする。次の(a)及び(b)の問に答えよ。

ただし,小問(a)においては重力加速度g [m/s2]の重力を,小問(b)においては無重力を,それぞれ仮定する。物体ABの間の万有引力は無視する。

   

(a) 重力加速度g [m/s2]の重力のもとでBを初速度零で放ったとき,BAに近づくように上昇を始めた。このときの条件を表す式として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) qAqB4πε0r2mBg  (2) qAqB4πε0rmBg  (3) qAqB4πrmBg(4) qAqB2πε0r2mBg  (5) qAqB2πε0rmBg

(b) 無重力のもとでBを下向きの初速度vB [m/s]で放ったとき,Bは下降を始めたが,途中で速度の向きが変わり上昇に転じた。このときの条件を示す式として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) 12mBv2BqAqB4πε0r2   (2) 12mBv2BqAqB4πε0r  (3) mBvBqAqB4πε0r2(4) mBvBqAqB4πε0r  (5) 12mBvBqAqB4πε0r2

【ワンポイント解説】

電磁気と力学を組み合わせたような問題となっています。(a)は力の大きさ,(b)はエネルギーの大きさのバランスで条件が決まります。

1.クーロンの法則
距離r離れた二つの電荷qAqBに加わる力Fは,真空の誘電率をε0とすると,
F=qAqB4πε0r2 となります。法則なので,覚えるのが原則となります。

【解答】

(a)解答:(1)
Bに働く重力の大きさは,mBgなので,クーロン力が重力より大きくなればよい。よって,ワンポイント解説「1.クーロンの法則」より,
qAqB4πε0r2mBg と求められる。

(b)解答:(2)
Bの下向きの運動エネルギーの大きさは,12mBv2Bであり,クーロン力による上向きのエネルギーの大きさは,
Fr=qAqB4πε0r であるから,上昇に転じる条件は,
12mBv2BqAqB4πε0r と求められる。