Contents
【問題】
【難易度】★★★☆☆(普通)
図のように,真空中において二つの小さな物体A,Bが距離r [m]を隔てて鉛直線上に置かれている。Aは固定されており,Aの真下にBがある。物体A,Bはそれぞれ,質量mA [kg],mB [kg]をもち,電荷+qA [C],−qB [C]を帯びている。qA>0,qB>0とし,真空の誘電率をε0 [F/m]とする。次の(a)及び(b)の問に答えよ。
ただし,小問(a)においては重力加速度g [m/s2]の重力を,小問(b)においては無重力を,それぞれ仮定する。物体A,Bの間の万有引力は無視する。
(a) 重力加速度g [m/s2]の重力のもとでBを初速度零で放ったとき,BはAに近づくように上昇を始めた。このときの条件を表す式として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) qAqB4πε0r2>mBg (2) qAqB4πε0r>mBg (3) qAqB4πr>mBg(4) qAqB2πε0r2>mBg (5) qAqB2πε0r>mBg
(b) 無重力のもとでBを下向きの初速度vB [m/s]で放ったとき,Bは下降を始めたが,途中で速度の向きが変わり上昇に転じた。このときの条件を示す式として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) 12mBv2B<qAqB4πε0r2 (2) 12mBv2B<qAqB4πε0r (3) mBvB<qAqB4πε0r2(4) mBvB<qAqB4πε0r (5) 12mBvB<qAqB4πε0r2
【ワンポイント解説】
電磁気と力学を組み合わせたような問題となっています。(a)は力の大きさ,(b)はエネルギーの大きさのバランスで条件が決まります。
1.クーロンの法則
距離r離れた二つの電荷qA,qBに加わる力Fは,真空の誘電率をε0とすると,
F=qAqB4πε0r2
となります。法則なので,覚えるのが原則となります。
【解答】
(a)解答:(1)
Bに働く重力の大きさは,mBgなので,クーロン力が重力より大きくなればよい。よって,ワンポイント解説「1.クーロンの法則」より,
qAqB4πε0r2>mBg
と求められる。
(b)解答:(2)
Bの下向きの運動エネルギーの大きさは,12mBv2Bであり,クーロン力による上向きのエネルギーの大きさは,
F⋅r=qAqB4πε0r
であるから,上昇に転じる条件は,
12mBv2B<qAqB4πε0r
と求められる。