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【問題】
【難易度】★★★☆☆(普通)
自家用水力発電所をもつ工場があり,電力系統と常時系統連系している。
ここでは,自家用水力発電所の発電電力は工場内にて消費させ,同電力が工場の消費電力よりも大きくなり余剰が発生した場合,その余剰分は電力系統に逆潮流(送電)させる運用をしている。
この工場のある日(\(0\)時~\(24\)時)の消費電力と自家用水力発電所の発電電力はそれぞれ図1及び図2のように推移した。次の(a)及び(b)の問に答えよ。
なお,自家用水力発電所の所内電力は無視できるものとする。
(a) この日の電力系統への送電電力量の値\( \ [\mathrm {MW\cdot h}] \ \)と電力系統からの受電電力量の値\( \ [\mathrm {MW\cdot h}] \ \)の組合せとして,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
\[
\begin{array}{ccc}
& 送電電力量 \ \mathrm {[MW\cdot h]} & 受電電力量 \ \mathrm {[MW\cdot h]} \\
\hline
(1) & 12.5 & 26.0 \\
\hline
(2) & 12.5 & 38.5 \\
\hline
(3) & 26.0 & 38.5 \\
\hline
(4) & 38.5 & 26.0 \\
\hline
(5) & 26.0 & 12.5 \\
\hline
\end{array}
\]
(b) この日,自家用水力発電所で発電した電力量のうち,工場内で消費された電力量の比率\( \ [%] \ \)として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(1) \(18.3\) (2) \(32.5\) (3) \(81.7\) (4) \(87.6\) (5) \(93.2\)
【ワンポイント解説】
まず図3のように,図1に図2の線を書き込み,イメージをつかみましょう。送電電力量と受電電力量どちらがどれぐらい多いかわかるので,選択肢を絞れ,計算ミスも防げます。
【解答】
(a)解答:(2)
送電電力量は図3の赤塗した箇所の面積である。\( \ 6 \ \)時から\( \ 8 \ \)時までの送電電力量\( \ W_{\mathrm {S1}} \ \),\( \ 18 \ \)時から\( \ 22 \ \)時までの送電電力量\( \ W_{\mathrm {S2}} \ \)とすると,
\[
\begin{eqnarray}
W_{\mathrm {S1}}&=&(10000-7500)\times 2 \div 2 \\[ 5pt ]
&=&2500 \ [\mathrm {kW\cdot h}] \\[ 5pt ]
W_{\mathrm {S2}}&=&(10000-5000)\times 4 \div 2 \\[ 5pt ]
&=&10000 \ [\mathrm {kW\cdot h}] \\[ 5pt ]
\end{eqnarray}
\]
となる。よって,送電電力量\( \ W_{\mathrm {S}} \ \)は,
\[
\begin{eqnarray}
W_{\mathrm {S}} &=& W_{\mathrm {S1}}+W_{\mathrm {S2}} \\[ 5pt ]
&=& 2500+10000 \\[ 5pt ]
&=& 12500 \ [\mathrm {kW\cdot h}] \\[ 5pt ]
&=& 12.5 \ [\mathrm {MW\cdot h}] \\[ 5pt ]
\end{eqnarray}
\]
と求められる。
受電電力量は図3の青塗した箇所の面積である。\( \ 0 \ \)時から\( \ 6 \ \)時までの受電電力量\( \ W_{\mathrm {R1}} \ \),\( \ 8 \ \)時から\( \ 18 \ \)時までの受電電力量\( \ W_{\mathrm {R2}} \ \),\( \ 22 \ \)時から\( \ 24 \ \)時までの受電電力量\( \ W_{\mathrm {R3}} \ \)とすると,
\[
\begin{eqnarray}
W_{\mathrm {R1}}&=&(5000-3000)\times 6+(7500-5000)\times 2 \div 2 \\[ 5pt ]
&=&14500 \ [\mathrm {kW\cdot h}] \\[ 5pt ]
W_{\mathrm {R2}}&=&(6+10)\times (12500-10000) \div 2 \\[ 5pt ]
&=&20000 \ [\mathrm {kW\cdot h}] \\[ 5pt ]
W_{\mathrm {R3}}&=&(5000-3000)\times 2 \\[ 5pt ]
&=&4000 \ [\mathrm {kW\cdot h}] \\[ 5pt ]
\end{eqnarray}
\]
となる。よって,受電電力量\( \ W_{\mathrm {R}} \ \)は,
\[
\begin{eqnarray}
W_{\mathrm {R}} &=& W_{\mathrm {R1}} + W_{\mathrm {R2}} + W_{\mathrm {R3}} \\[ 5pt ]
&=& 14500 + 20000 + 4000 \\[ 5pt ]
&=& 38500 \ [\mathrm {kW\cdot h}] \\[ 5pt ]
&=& 38.5 \ [\mathrm {MW\cdot h}]
\end{eqnarray}
\]
と求められる。
(b)解答:(5)
自家用水力発電所で発電した電力量\( \ W_{\mathrm {G}} \ \)は,
\[
\begin{eqnarray}
W_{\mathrm {G}} &=& 3000\times 6+10000\times 16+3000\times 2 \\[ 5pt ]
&=& 184000 \ [\mathrm {kW\cdot h}] \\[ 5pt ]
&=& 184 \ [\mathrm {MW\cdot h}]
\end{eqnarray}
\]
となる。工場内で消費された電力量\( \ W_{\mathrm {I}} \ \)は\( \ W_{\mathrm {I}}=W_{\mathrm {G}}-W_{\mathrm {S}}=184-12.5=171.5 \ [\mathrm {MW\cdot h}] \ \)であるから,その割合は,
\[
\begin{eqnarray}
\frac {W_{\mathrm {I}}}{W_{\mathrm {G}}}\times 100 &=& \frac {171.5}{184}\times 100 \\[ 5pt ]
&≒& 93.2[%]
\end{eqnarray}
\]
と求められる。